脳外科医なのに漢方医として評判を呼んでいる医者とは・・・③
2019年3月25日
こんにちは!ヒロシです。
くすり屋を40年もやっていますと、いろいろな人達との出会いがあります。
その中でも忘れることの出来ない人たちがいます。
その人達との出会いが今の鈴木薬局を形作ったと思っています。
これからその人達に焦点を当ててご紹介していきたいと思います。
お礼と感謝の気持ちを込めて。。。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<考根論>とは一体どんな考え方なのでしょう?
「あのネ、、、もしあなたが大切にしている植物の葉や花が枯れたり、果実が実らなかったら、あなたはその植物のどこを診ますか?」
もちろん葉や花に薬剤を与えることで元気になる場合もありますが、プロの庭師なら絶対に根を診るはずです。
人間も同じです。
人間の根とはすなわち腹です。
腹を診るべきなのです。
江戸時代の中期に「人間にとってお腹が重要である」と唱えた漢方医がいました。
日本漢方を確立したと言われる名医「吉益東洞(よしますとうどう)」です。
吉益は「万病は腹に根ざす」といって病を診るときは必ずお腹を診ました。
お腹を診ることで処方を決めたのです。
そうすることで腹心という診断技術を確立しました。
田中先生の話を聞いているうちに、
私の頭にふっと日本に今でも残っている伝統薬のことが思い浮かびました。
そういえば・・・
日本に残っている伝統薬のほとんではお腹の薬なんです。
お腹を元気にすることで病気を治すという考え方で作られています。
まさしく「人間にとってお腹が重要である」です(吉益東洞)
田中先生は患者さんたちに必ずこんな話をするそうです。
①よく噛むこと
②腹八分目
③腹を冷やさないこと
基本的に腹が冷えると体が冷えるということ。
今の日本人は冷たいものを取りすぎているそうです。
(腹を冷やす食べ物にはどんなものがあるのかを話してくださいました)
お腹と心の関係についても話してくださいましたが、長くなりますのでまた日を改めてお話ししますね。
今日はこのぐらいにして、、、
皆様もどうぞお腹を大事になさってくださいね。
「考根論」に興味のある方は書籍になってますのでAmazonで注文してみてください。
脳外科医なのに漢方医として評判を呼んでいる医者とは・・・②
2019年3月18日
こんにちは!ヒロシです。
くすり屋を40年もやっていますと、いろいろな人達との出会いがあります。
その中でも忘れることの出来ない人たちがいます。
その人達との出会いが今の鈴木薬局を形作ったと思っています。
これからその人達に焦点を当ててご紹介していきたいと思います。
お礼と感謝の気持ちを込めて。。。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『考根論』を唱えられている田中保郎先生のお話しの続きです。
私は毎日医療現場に立っていて、西洋医学の限界のようなものを感じていました。
例えば西洋医学は花粉症すら治すことができません。
ただ薬で症状を抑えているだけです。
皆さん薬剤師の方だからご存知と思いますが、今のところ症状を抑え込む薬を投薬するしか方法がないんですね。
鼻水を止める薬とか、目のかゆみを和らげる薬とか、
アレルギー反応を和らげる薬とかね。
「東洋医学なら根本から治せる方法があるんじゃないか?」
と思って漢方の世界に足を踏み入れました。
ですから私の漢方は独学です。
最初は何にもわかりませんから本ばかり読みました。
繰り返し繰り返し何百冊も。
そして学んだことを患者さんに応用していく。
だから私の師匠は本と患者さんたちです。
ある時中国医学のバイブルである黄帝内経(こうていだいけい)と言う本の中に
「治病必求於本(ちびょうひっきゅうおほん)」
という一文を見つけました。
これを日本語に直すと
「病気を治すには必ずその本質を求めるべし」
もっとわかりやすく言えば
「病気を治療するときは目の前の症状にとらわれてはいけない。必ずその本質を見極めなさい!」
という教えの一文なのです。
大昔の中国の医者たちはこの一文に到達するまでにナント!600年もかかってるんですね。
漢方医学の奥深さを感じました。
ところが今の西洋医学は目の前の症状から抜け出せないでいる。
私が唱えている『考根論』の基本はこの黄帝内経の一文がヒントになっています。
<考根論>とは一体どんな考え方なのでしょう?
つづく・・・
脳外科医なのに漢方医として評判を呼んでいる医者とは・・・①
2019年3月11日
こんにちは!ヒロシです。
くすり屋を40年もやっていますと、いろいろな人達との出会いがあります。
その中でも忘れることの出来ない人たちがいます。
その人達との出会いが今の鈴木薬局を形作ったと思っています。
これからその人達に焦点を当ててご紹介していきたいと思います。
お礼と感謝の気持ちを込めて。。。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
お医者さんの世界にも変人(本人談)と言われている先生がいます。
今の医学会の一般常識には収まりきらない人です。
でも言ってることには一本ピーンと筋が通っている尊敬すべきお医者さんです。
(2019年2月と2009年秋に会ってきました)
2009年秋、九州の勉強仲間から『考根論』という学説を唱えている漢方医がいる。
という話を聞いて、
じゃあ四国の勉強会にもお招きしようと言うことになりました 。
その先生は田中保郎といいます(当時67才)
専門分野が脳外科→麻酔科→鍼麻酔→漢方へと傾倒していった医者です。
そして今も長崎で診療にあたっている現役の漢方医です。
田中先生のところには西洋医学だけでは直しきれなかった患者さんが全国から1日に百名近くやってきたそうです。
(2009年当時には)
「オイは長崎県医師会の中では浮いとる存在です。
だいたいが医者ん中で東洋医学をやっとるやつはそれだけで変わりもんです。
ですから、オイの話を真剣に聞いてくれるとは医者やなくて薬剤師の方達です。
今日は実に嬉しかです!」
と長崎弁まるだしで語り始めました。
田中先生は素直な子供がそのまま大人になったような肩です。
なんの遠慮もなく自分が思っていること、感じていることをストレートに言う話し方です。
聞いていて実に気持ちがいいんですね。
こんな医者もいたんだ!と私は嬉しくてたまりませんでした。
「皆さんも感じていると思いますが今の日本の医療は検査中心の医療です。
診断技術は世界でも一流です。でも病気を治すことになると・・・」
毎日医療現場で感じている本音を包み隠さず話し始めました。
つづく。。。