健康コラム COLUMN

【「徳」と「得」】愛媛 香川 四国中央市 新居浜 西条 自然薬 漢方薬 漢方 生理痛 更年期 ストレス 自律神経 HSP

2024年5月20日

ある有名なアナウンサーのこんな記事が新聞に紹介されていました。

私の母は、三人の子供たちに「徳」ということについてよく話したものだった。

「いいかね。人間の一生には前半と後半があって前半の運命は親の徳によって決まるらしいよ。

 

つまり私たち親が良い行いをして徳を積めば、お前たちは幸せな前半を送ることができるわけだ。

しかし、後半までは親の徳も及ばない。

人生の後半はお前たち本人一人ひとりが、いかに徳を積むかにかかっているんだよ。

お前たちが徳を積めば、自分が幸せになるだけでなく、次の世代の子供の前半もよくなるのさ。」

 

この母の話も小さい頃はいい加減に聞き流していたが、今までの私の人生が幸運にも恵まれ無事に暮らせたのは、さては親のおかげだったのかと最近になって気がつき始めたのだ。

 

そして今、後半の真っ只中にある自分を考える時、この「徳」とは品性を向上させるために習得するべきもので正しい行いを積み、他人を助け、自らの品格を高めることである。

今の自分を正直に反省してみるとどうもパフォーマンス時代を反省してか「目立とう」意識がどこかにあって、自分をたく みに演出し内容以上の表現で利益を得ようとする傾向が強いように思える。

 

「徳」ではなく「得」をしようとしているのだ。

 

これではとても品格を高めているとは言えず恥ずかしい。

自分の人生の後半はもはや親が面倒を見てくれない。自力あるのみである。人生を全うするためにも、また、後を継ぐ子供達の前半の幸せのためにも人目のつかないところで徳を積む心が必要なのだと今、真剣に考えている。誰も見ていないと思っても神様は必ずどこかでじっとご覧になっている。

だから怖い。

 

「つつしみ」とか「怖(おそ)れ」がなおざりにされる世の中では、本当の徳はなかなか積めないのではなかろうか。

 

(元NHKアナウンサー山川静夫)

 

 

この記事を読んだ時、最初に「徳」という字が目に飛び込んできました。

今では、普段の生活ではあまり使わない字です。

逆に「得」という字の方がよく使われていると思います。

「損」と「得」言えば、私の頭には今、裏金問題で世間を騒がせている政治家たちの顔がうかんできます。

この政治家たちは全員、自分の得になることばかりを考えています。

逆に言えば、自分の損得でしか動かないのが政治家であるとしか思えません。

私たちが小学生の頃、学校の中庭には二宮金次郎(二宮尊徳)の銅像が立っていました。子供の頃には「この人のように時間を惜しんで勉強しなさい。本を読みなさい。」

と教えられたと思うのですが、大人になって、もう一度二宮尊徳を学んでみると、この人ほど「徳」に生きた人はいないと思うのです。

 

人の上に立つ人間ほど、もう一度二宮尊徳さんを思い出してほしいと思います。

損得じゃなく尊徳を。

ヒロシでした