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【200年前から続く自律神経の漢方薬】愛媛 香川 四国中央市 新居浜 西条 自然薬 漢方薬 漢方 生理痛 更年期 ストレス 自律神経 HSP

2024年6月14日

先日、敬震丹というお薬を作られてる犬伏製薬さんで講演させていただきました。

しかも、僕が講演して、犬伏社長が講演して、僕と父と犬伏社長とで対談する。という謎の組み合わせの勉強会でして、非常に面白かったんです。

 

敬震丹ってのがまたね。これが非常にいいお薬でして、自律神経の調整薬として使うことが多いお薬なんですけど、自律神経の過緊張が続いて、脳が緊張状態が続いてしまって、イライラしたり、動悸がしたり、眠れない、消化不良、食欲が落ちる、胃腸虚弱みたいな時に使うんです。

 

ストレスがかかって体に不調が出た時に大活躍してくれるんですけど、これがね、面白い漢方薬でして、

徳島県は藍住町という所に本社がありましてね。

文政の時代に開発された漢方薬なんです。

文政っていつやねん!って感じでしょ。

1818年〜1830年までの間に開発されました。という記録が残ってて、細かな数字は残ってないらしいんですが、文政の時代のどこかで製薬されたそうです。

なので、もうほぼ200年ですね。

 

当時から日本では手に入らない高価な生薬も結構な量使われてまして、

牛黄、麝香、龍脳とかね。

あとは人参、沈香、とかも当時は高価なものだったんですけど、そういう高価だけど効果は確かなものがふんだんに使われております。

でね、この時代っていろんな薬が開発されては消え、開発されては消え、を繰り返してるんですよ。

一時は支持されるんですけど、実際に飲んで効果がなかったら、途端に売れなくなって消えていきますからね。

この時代から作られて残ってる漢方薬って、本当に効果があるものしか残ってません。

 

ほんでね、会社というか犬伏家としても200年の歴史がしっかり残ってるので、昔の文献とか残ってるんですよ。

明治時代の添付文書とか、色々と過去の情報が残ってて、これ見てるだけでも最高に面白いんですけど、今回講演をさせてもらうのに、オンライン講演だったんですけど、対談があるので、犬伏製薬本社まで行ってきたんです。

で、会社に行って工場を見せてもらったりするのは何度目か、なんですけど、

今回は、今の工場に移る前。昭和初期とか、明治時代に作られていた工場を案内してくれたんです。

 

残っとんのかい!って話ですけど、しっかり重要文化財になってました。

なかなか珍しいですよね、昔の医薬品を作ってるところが重要文化財で保護されてるって。

その時代の工場、まぁ蔵ですよね。

蔵の中には、その当時使われてた、生薬を粉砕する機械とか、粉砕したものをふるいにかけるふるい機とかの機械があって、明治時代にこの機械つくりました!って記載がありました。

 

敬震丹って、1cmぐらいの正方形で厚さ1mmぐらいの板なんですけど、それを作る時にまず、粉砕した生薬を篩にかけて細かくします。で、細かくしたのを、当時結合剤はもち米だったらしいんですけど、ちょっともち米を混ぜて板状に伸ばして、それをカットしていくみたいな一連の機械がありました。

当然、木でできてるものと、とは鉄の塊?学校の技術室みたいなところにある簡単な手動の機械みたいなのが並んでました。本当味があるんですよ。

今では衛生的な問題とかで絶対使えないものですけど、めちゃくちゃ趣があって、綺麗に保管されてました。

 

今、社長が9代目ですけど、先代がまだ社長をされてた頃に、教えてくれたのは「昭和初期にはうどん1杯が3銭の頃に、敬震丹は1片、一回分が20銭だった。」って言われてましたので、今で言う所の2000円ぐらいでしょうかね。1回分ですよ。今は1回分250円ぐらいなのでね、当時いかに貴重なものだったのか。と言うのがわかりますよね。

 

昭和初期の効能書きは、百日咳とか麻疹の治療として使われてたみたいです。牛黄が入りますからね。

それが、時代が進むにつれて変化して、今では自律神経、脳に使うようになってます。

明治時代に作られて、ストレス。と言う言葉も、脳から医学を考えるなんて概念すらない時代に作られてたものが、時代を経て今は超ストレス社会で、しっかり脳に作用して自律神経を調節して日本人を助ける漢方として生き残り続けてると思うと、これからも残していって欲しいなぁとすごく思いました。