健康コラム COLUMN

【子供の楽園「マーケット」】愛媛 香川 四国中央市 新居浜 西条 自然薬 漢方薬 漢方 ストレス 自律神経 HSP

2020年11月16日

こんにちは。夜はすっかり冷え込んできましたね。

皆さまおかわりございませんか?我が家は先日 コタツを出して皆でほっこりとした時を過ごしています。

 

私ごとで恐縮ですが いつもの事ではありますが(笑)、私が子供の頃に育った、じいちゃんばあちゃんが 住んでいた鈴木商店があった家(通称「マーケット」・・・六軒の商店がはいった木造二階建て店舗付き集合住宅)が、取り壊されました。

 

以前、このコーナーに書いた私のじいちゃん「重吉」が住み、お菓子屋をしていた鈴木商店です。

子供の頃の思い出のいっぱい詰まったマーケットでした。

 

私が物心ついた頃のマーケットには、お菓子屋・時計屋・うどん屋・駄菓子屋の四軒がありました。

マーケットの前には、広いバス駅があり、一日に何十台ものバスが行き来していて、上分町の中心でした。 昭和の活気に溢れた時代でした。

私は保育所から帰ってくると、隣の横内時計店に遊びに行きます。

 

「やっちゃん、ぼー、あそぼー」

「ひろっちゃん、あがりなー」
から始まって、 恵ちゃん(5歳)やっちゃん(4歳)ぼー(3歳)とまるで兄弟のように遊んでいました。

 

時計屋の二階は子供たちの楽園です。 押入れから布団を引っ張り出してその上に飛び降りたり、将棋やゲームをしたり。一番楽しみだったのは、その頃まだまだ珍しかったテレビでした。

 

大人が帰ってくる夕方までテレビは子供たち のものでした。
ナショナルキッド
七色仮面

鉄腕アトム ・・・

お腹が空くと、十円玉を握りしめて隣の駄菓子屋に行き、くじを引いたり駄菓子を買ったりして、マーケット全体が子供たちの遊び場でした。

みんな貧しかったけれど、みんな平等に幸せでした。

 

大人たちは商売に大忙しで子供に構っている暇はありません。何をして遊んでいても大人に叱られたことが一度もありません。

ですから近所の子供たちも時計屋の二階に集まってきて、多い時には十人近くになっていました。

喉が乾けばマーケットの共同洗い場にある井戸へ行って、冷たい井戸水をたらふく飲んで、また汗びっしょりになって遊ぶ。

一日がとっても長くて、最高に楽しかった!

しかし年月が流れ、マーケットの住人は皆年老いてとうとう誰もいなくなりました。

空き家になった元マーケットは年月が経つごとに朽ちて行きました。

 

じいちゃんからこの家を引き継いだ父も高齢になり、最近は私が管理をしていました。

戦後に建てた七十年もたった家ですから、台風のたびにとても心配でした。

そしてあることをきっかけにこの家(元マーケット全体)を取り壊すことになったのです。

 

長屋形式で建っているこの元マーケットは、持ち主(相続人)が父を含め四人もいるわけで、しかも皆高齢です。

その人たちをとりまとめなければなりません。結局、父の代わりに私がその取りまとめ役をすることになりました。

七十年前、私のじいちゃんがみんなの取りまとめ役をして建てたマーケットを、孫の私がみんなの取りまとめ役をして壊すことになるとは・・・。

何かの縁を感じます。

 

今ではすっかり更地になりました。

子供の頃、あれほど広いと思っていたマーケットがこんなにも狭い場所だったのかと、跡地の横を通るたび、懐かしく子供の頃を思い出します。

一緒に遊んだ幼なじみの顔の記憶は、年々ぼやけてきていますが、その子たちと一緒に遊んだマーケットの様子は細部までくっきりと目に浮かびます。

 

最近、一日の短さに 驚いているヒロシでした