【最悪の立地は私を成長させる という最高の立地だった】愛媛 香川 四国中央市 新居浜 西条 自然薬 漢方薬 漢方 生理痛 更年期 ストレス 自律神経 HSP
2022年11月15日
鈴木薬局 も十一月十一日で 四十五周年を迎えました。 昭和五十三年十一月 十一日、私は二十四歳の若者でした。
開店当時、友人やお客さんに「若いのに自分の薬局を開店するんだから鈴木くんはスゴイな〜」と言われました。
でも全くスゴくなんかありません!
これを言われる度に何回言い訳したことか・・
だって土地を買って店を建てたのもお金を出したのも全て私の父なんですから。
当時、私は尼崎のドラッグストアーの支店で店長をしていました。
昭和五十三年四月、愛媛の父から突然店に電話がかかってきました。
「いい場所が見つかったので薬局を建てるからすぐに帰ってこい」との内容。
その頃、私は大事な支店を任されてまだ間もない頃で社長にも大変期待されていました。
まるで寝耳に水!と言う感じでした。
事情を詳しく社長に説明し、理解してもらって退社。
七月に実家に帰って現地に行ってみると、なんともう既に薬局の形がほぼできていました。
そこから七、八、九、十月の四ヶ月間、私は親戚の大工さんたちと一緒に建設に参加。(毎日が楽しかった!)
そして 十一月 十一日 オープン。ここからが鈴木薬局の 始まりで す。
ところが・・・ オープンしてから、あまりの立地の悪さに全く売れませんでした。
一日の売上げが数千円とか・・・。
尼崎で学んできたことは全く役に立ちません。
田舎には田舎のやり方があるんでしょうがそんなことは知る由もありませんでした。
売れるのは薬ではなくて洗剤やティッシュなどの雑貨ばかり。
まだ信用がありませんものね。
まるで雑貨屋さんのようでした。
今思うに、 小売業(薬局)の知識なんか ほとんどない製造加工業(鉄工所)の親父(私の父)が、 なんとなくの「自分のカン」みたいなもので立地を決めて! まあこんなもんだろうと薬局の図面を描いて建てた! んですから何ともスゴイ行動力と決断力だなぁ・・・と感心してしまいます。 (ある意味シロウトは怖い!)
当時の父にしてみたら長男(私)を地元に帰らせるには薬局を建てるのが一番手っ取り早いと思ったんでしょうねきっと!
でもそれができるんだからスゴイです。
私はといえば、 「一日の売り上げ数千円」 という、現実はこんな状況なのに不思議と何の不安も感じませんでした。
逆に何の根 拠もない自信と希望に あふれてい ました。 今から思い 返しても若さって素晴らしいなあと思います。
鈴木薬局がオープンした昭和五十三年に二十七件あった四国中央市の薬局は、現在六件になりました。
新しくできるのは調剤薬局と大手ドラッグストアーばかりです。
「小売業のズブのシロウトの親父が選んだ立地はサイアク!」 だと思っていたけれど、
今思うに、この立地だったからこそ今ここで鈴木薬局が生き残っていると思います。
当時としては最高の立地とされる場所にあった老舗の薬局は、今ではほとんど残っていません。
その立地が良いか悪いかなんて、時代の流れとともに変化するし、それもやり方次第なのかもしれませんもんね。
最悪の立地は実は私を成長させるという最高の立地だったのかもしれません。
ヒロシでした